「殺してはいけない。自分も人も」 沖縄戦遺骨採集「ガフマヤー」具志堅さん、児童らに呼びかけ


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具志堅隆松さんの講演を聴く児童・生徒ら=浦添市立前田ユブシが丘児童センター

 【浦添】沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんを講師に「戦争遺跡から学ぶ平和教育」(主催・浦添市立前田ユブシが丘児童センター)がこのほど、同児童センターで開催され、児童・生徒が平和について考えを深めた。

 具志堅さんはボランティアで遺骨収集活動を始めて40年。激戦地の跡や避難したガマ(壕)から遺骨を収集して家族の元へ帰す運動を続けている。

 遺骨収集時の様子や遺品をプロジェクターに投影した具志堅さんは「人を殺してはいけない、自分を殺すことを認めてはいけない、自分を殺してはいけない」と沖縄戦の悲惨さ、過去の過ちについて語り、身近ないじめ問題についても触れた。

 後半は、グループワークが行われ、参加した児童・生徒からは「身近な学校でも、困っている人がいたら、手を差し伸べること。見て見ぬふりをしてはいけない。自分たちにもできることはあり、命が一番大切である」と、それぞれで学んだことを発表した。

 具志堅さんは「歩み寄り方はそれぞれのやり方がある。気付かせ合いが大事。間違っていることがあれば、立ち止まり、歩み寄ること。間違っている人に気付かせることが大切だ」と思いを伝え、参加者と共に今後の平和について願った。
 (岸本新通信員)