定期的に人々が集まり、親睦を深める沖縄の伝統的風習「模合」にも待った-。新型コロナウイルス感染症に関し、県医師会は8日、県内で盛んな模合が「密閉」「密集」「密接」の3密に該当するとして「クラスター(感染者の集団)が発生する可能性が非常に高い。収束するまで当面の中止を求める」と本紙などを通じて県民に呼び掛けた。
宮里達也副会長によると、感染者の治療に当たっている現場の医師から強い要望があったという。食事や酒宴などの会合は「感染リスクが高まる」と強調。クラスターの発生で、医療が適正に提供できなくなると懸念した。県内感染者は増加しており、宮里副会長は「若者はうつさない、高齢者はうつらない努力が必要だ。40歳以上は特に控えてほしい」と呼び掛けた。
模合は参加者が毎月出資金を支払い、その月の「親」を決めて、親が総額を受け取る仕組み。私的な資金の互助組織とされる。一方、出資を伴わず、親睦を深めるだけの定期的な会合も模合と呼ぶことがある。【琉球新報電子版】