泡盛出荷量 4.9%減 19年度 15年連続、増税影響


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県酒造組合(佐久本学会長)は8日までに、2019年の琉球泡盛の総出荷量(アルコール度数30度換算)が前年比4・9%減の1万6009キロリットルとなり、出荷量がピークを記録した04年から15年連続の減少になったと発表した。出荷先別では海外が同43・2%増の44キロリットルと増加したものの、出荷割合が最も大きい県内が同5・8%減の1万3193キロリットル、県外は同0・5%減の2772キロリットルだった。

 同組合は、県内消費者の好みの多様化、健康志向に伴い低アルコール飲料が好まれていることに加え、昨年10月の消費増税が影響し、消費の減少につながったと分析している。海外輸出の増加については「琉球泡盛海外輸出プロジェクト」支援事業などを活用した販路拡大の取り組みが奏功したとみている。

 出荷量はピーク時から約4割減少している。長期に及ぶ減少に歯止めをかけるため、組合は「今後の泡盛業界の振興に向けた短・中・長期的取り組み」を策定し、需要拡大を図るとしている。

 また、県内向けに女性や若者をターゲットにしたプロモーションを展開するほか、SNSを活用した情報発信などを強化し新たな販路を開拓していく。

 泡盛製造業者の18年度の経営状況は45社のうち黒字は25社、赤字は20社だった。45社合計の営業損失は9100万円となった。