歌声とドラム美しく タテタカコがライブ 3カ月ぶりの会場公演


この記事を書いた人 アバター画像 田吹 遥子
ピアノ弾き語りの美しい歌声で思いを届けるタテタカコ=25日夜、沖縄市のミュージックタウン音市場

 沖縄市のミュージックタウン音市場で6月25日、「タテタカコ ライブ 2020 『疫病退散 音楽場守護』」が開かれた。ゲストにジャズ・ユニット「element of the moment」の中村亮(あきら)(ドラム)を迎え、シンガー・ソングライターのタテの繊細な感性から紡ぎ出される歌とピアノ、ドラムの音色が美しく織り混ざり、会場を温かく包み込んだ。

 真っ暗な会場の中を2人の姿が強いスポットライトで照らし出された。2部構成で16曲を演奏した。幕開けはタテの晴れ渡るような歌声と中村の爽快なドラムの音色で「峠越え」を披露した。「すばらしい日々」や、2018年に公開した映画「ミスミソウ」の主題歌になった「道程(みちのり)」など、シンプルで耳残りの良いメロディーと歌詞でじっくりと聴かせた。

軽やかな演奏でタテとコラボレーションする中村亮=25日夜、沖縄市のミュージックタウン音市場

 アンコールには11年にelement of the momentと共にコラボレーションして制作した「十一月」を演奏した。タテは新型コロナウイルス感染症の影響でライブができない状況を振り返った。「こんな機会がなかったら一人になることがずっとないまま、前のめりに生きていたかもしれない。だからこそ一人ではできないことがあるという喜びを今日いただいた」と感謝した。力強く「しあわせのうた」を歌い幕を下ろした。

 映画興行などを手掛けるクランク(中江裕司社長)が4月に指定管理者となって初めての公演となった。会場でのライブは約3カ月ぶりとなり、感染予防対策を講じて再開した。来場客に検温や手指消毒を促したほか、ホールの座席配置などを工夫した。ライブの様子は会場から生配信された。 (田中芳)