共に成長 頂点挑む 「1位は譲らない」 中部商・女子跳躍トリオ


共に成長 頂点挑む 「1位は譲らない」 中部商・女子跳躍トリオ
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 県高校総合体育大会(県高体連、県教委主催)が18日、開幕する。日程調整中のラグビーを除いた30競技が集中開催される。

 陸上の三段跳びで中部商3年の小波津優、仲間乃杏(のあ)、長嶺真李愛がそれぞれ優勝を狙い、最後の夏の大会に挑む。小波津と長嶺は走り幅跳びでも頂点を争う。
 よき友、よきライバルとして共に成長し、互いの存在が励みになってきた。だからこそ「1位は譲らない」と闘争心を前面に全てをぶつける決意だ。

 昨年9月の新人大会の三段跳びで仲間が11メートル12の大会新を記録。専ら三段跳びのみで汗を流してきた。この冬場は連続跳躍に必要な反復練習を徹底してきており「県総体の大会新を狙う。やるべきことをやるだけ」。大会記録は11メートル60。ダイナミックなジャンプで更新を狙う。

 11メートル01の記録を持つ小波津は中学から幅跳びをメインに打ち込んできただけに、跳躍に注いできた情熱は誰にも負けない自信がある。食事や体調管理などに気を配り、変化を捉えられるよう、日誌を付けることも欠かさない。助走の強化で走りも認められリレーメンバーにも入っている。

 長嶺は昨年の総体は混成選手として出場。七種競技で優勝したが、その後、跳躍に転身。「小波津と勝負がしたい」と監督に申し出て、昨年の新人から跳躍に絞った。混成で鍛えた基礎体力を武器に戦う。

 3月まで中部商陸上部の監督を務めた大城正治教諭は「小波津は探究心があり実力もある。ただ本番で縮こまることがあるので、そこを克服して頑張ってほしい」と強気のジャンプを期待。「仲間は負けず嫌い。長嶺はおとなしいタイプだが、爆発力がある」とそれぞれの活躍を楽しみにする。

 主将でもある小波津は「全国が中止になり県大会ができない地域もある。家族など応援してきてくれた人たちに恩返しするためにも全力を出さないといけない。大事な大会になる」と気を引き締め「3人で表彰台を(中部商のユニホームの)ピンク色にしたい」と上位独占を狙う。 (謝花史哲)