防衛局「指示してない」 辺野古ゲート前の警備員のカメラ装備


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、キャンプ・シュワブのゲート前などを警備する「テイケイ」(本社・東京)の警備員が胸に小型カメラを装備している件で、沖縄防衛局が21日までに本紙取材に「(装備は)指示していない」と回答した。テイケイは装備理由などを尋ねた本紙の取材に回答していないが、沖縄平和運動センターの山城博治議長によると、現場の担当者は「問題が起きた場合、映像を証拠として残す必要があるため」と述べたという。

 抗議行動に参加した市民らによると、本部町の本部港塩川地区でもテイケイの警備員が胸に小型カメラを装備している。

 沖縄防衛局は取材に「沖縄防衛局として指示したものではなく、テイケイが自主的に装着しているものと承知している」と回答した。山城議長は「一民間企業が市民を無許可に撮影するのは明らかに人権侵害だ。会社が改めないのなら発注者の沖縄防衛局と交渉し、撮影をやめるよう求めたい」と述べた。

 沖縄防衛局は21日も辺野古新基地の建設作業を進めた。本部町の本部港塩川地区では大型工事車両が次々と土砂を搬入した。名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブには124台の工事車両が資材などを搬入、基地建設に反対する市民ら約40人が抗議した。