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工事打ち切り6件、無駄な支出計302億円<点検「辺野古」変更申請>8


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 名護市辺野古の新基地建設を巡っては、軟弱地盤の判明により工事が打ち切られ、余分な費用負担が無駄に生じるケースが確認されている。

 護岸や岸壁の建設工事では、後に発覚した軟弱地盤の改良工事を優先させなければならず、今年3月までに6件の契約が打ち切られた。6件で合計約302億円が支出されたが、沖縄防衛局は今後契約をやり直す考えだ。

 契約を打ち切った護岸・岸壁工事6件はいずれも2014年度に発注され、当初契約額は2億9千万円~157億6千万円だった。だが、契約直後から「設計精査」や「計画調整」といった理由で工事金額が増減したり工期が延長されたりし、今年2月に5件、3月に1件の契約が打ち切られた。護岸の建設予定地の海底に軟弱地盤が広がっており、地盤改良を先に進める必要があるためだ。

 6件の支出済み総額は302億8千万円。そのうち5件は護岸・岸壁の工事に着手していないにもかかわらず、計292億5千万円が業者に支払われている。計画の見通しの甘さが過剰な支出を生んでいる状況だが、防衛省はこれら6件の工事を再発注する予定で、既に終えた工程もあるとして「同じように300億円程度かかるというわけではない」と説明している。