扉を開き一歩中へ足を踏み入れると、そこはまるで時間が止まった異空間―。嘉手納町嘉手納に今年2月オープンした「珈琲喫茶カメシマ」は、コーヒー好きの店主、亀島弘貴さん(34)の趣味が高じて生まれた喫茶店。どこか懐かしいノスタルジックな空間で入れたてのコーヒーが楽しめると、地域住民の憩いの場になっている。
「生まれ育ったこの町にも、気軽に本格的なコーヒーが飲める店があるといいな」。長らく飲食業界に身を置き、ハンバーガーの人気店ゴーディーズなどで腕を振るってきた亀島さんだが、募る思いで一念発起。“自分の好き”が詰まった店を形にした。
茶を基調とした店内にはセンスの光るアンティークランプや古時計が飾られ、棚にはサイフォンやファイヤーキングなどの食器が並ぶ。どれもこれも、亀島さんがコツコツと集めてきた大事なコレクションだ。
豆からこだわったコーヒーは、深いりから浅いりまでシングルオリジンが5種類、それに亀島ブレンドとモカブレンドを加えた計7種類からその日の気分によって選べる。軽食はもっちり食感がうれしい自家製食パンを使った「BLTサンド」や、ヨウヨウアンファクトリーのあんこがたっぷり詰まった「あんバターサンド」が人気だ。
「目指すは地域の人が毎日通いたくなるような喫茶店です」。亀島さんはきょうも真心込めて、一杯一杯コーヒーを入れる。
営業時間は午前7時~午後6時、日曜定休。(電話)098(800)1849。 (当銘千絵)