新型コロナウイルス感染症対策について医師や専門家らで話し合う県の専門家会議が27日、南風原町の県医師会館で開かれた。会議では「県内、特に中南部では流行が始まっているという状況であると認識すべきだ」との意見で一致した。中南部を中心に症状がある人には、外出をせず、自宅での療養や医療機関の受診を呼び掛け、病床確保を急ぐことなどを確認した。
専門家会議は非公開で行われた。会議後の記者説明で、県の糸数公保健衛生統括監は「医療現場の体制は『逼迫(ひっぱく)している』との認識を共有した」と説明。中南部の医療状況は既に県の警戒レベルで「感染流行期」にあたる第3段階に突入しており、病床確保をしていく必要があるという考えを示した。
県立中部病院感染症内科の高山義浩医師は「感染経路が不明の事例が増えてきており、流行が拡大する入り口に立っている」と指摘。いわゆる“夜の街”でも感染が広がっているとして「若い人たちからいつ高齢者に感染してもおかしくないという危機感を持って対応していく必要がある」と懸念した。