企業、テレワーク拡大 緊急事態宣言中の沖縄 会食自粛も強化


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テレワークを推奨し、出勤は週に1回となったオリオンビールの社内=3日、豊見城市豊崎(オリオンビール提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大により、沖縄県が緊急事態宣言を出したことを受けて、県内企業は出張の停止や在宅勤務の再開、社員への会食自粛呼び掛けなど対応を進めている。通信環境の整備など「withコロナ」に向けて体制を強化している。

 オリオンビールは、5月に本社を豊見城市に移転後、積極的にテレワークを勧めてきた。県が緊急事態宣言を出したことで、今後は80%まで増やす予定だ。出張や飲み会も原則禁止し、感染予防に努める。

 沖縄セルラー電話も、本社勤務の7割以上の社員をテレワークにする。紙でのやりとりを少なくするため、電子稟議(りんぎ)を導入している。広報担当者は「テレワークを進めるには、紙の回覧を少なくしないと進まない。できるところから始めている」と話す。全社員の業務用スマートフォン約250台に、「新型コロナウイルス感染接触アプリ(COCOA)」を一括でインストールするなど、感染防止対策も強化している。

 全保連は、これまで公共交通機関を使っての通勤が原則だったが、密を避ける目的で自家用車通勤を認めた。駐車場代は会社が負担する。琉球銀行と沖縄銀行は緊急事態宣言が出る前の7月中からテレワークなどを再開した。沖縄海邦銀行も、部署内の人員を別の場所に分けて同時感染を防ぐスプリット・オペレーションを進めている。

 通信環境整備が進んでいない企業では1日おきに在宅勤務を導入するところもある。JAおきなわは「職員のプライベートのパソコンが、会社のパソコンと連動できるよう検討している」と話す。

 琉球海運は、5月に在宅勤務を導入した当初はネット環境が整わずに自宅待機となる社員もいたが、現在はスマートフォンから回線をパソコンにつなぐ「テザリング」を活用し、社員が在宅勤務を実施しやすい環境を整えた。