病床利用率「蔓延期」の倍以上 看護師不足も 沖縄県、宿泊施設での増床急ぐ 


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 新型コロナウイルスの感染者がさらに37人増えた3日の正午現在、本来入院すべき患者数を病床数で割った病床利用率は146・6%に達し、すぐに入院できず自宅で待機する人は221人に上った。県は警戒レベル判断指標の中で、最高レベルとなる「蔓延(まんえん)期」の病床利用率を「70%以上」としている。

 自宅待機は、長い人で7月30日に陽性が確定した人がいるという。病床の不足を受けて県が2日以降に新たな療養先に加えた「自宅療養」は5人だった。対象となるのは50歳未満で基礎疾患がなく、家庭に高齢者がいないなど条件に合う人だ。会見した糸数公保健衛生統括監は「自宅療養を増やすという意味ではない」と説明し、宿泊施設増床を進める考えを示した。

 軽症者用の宿泊施設は3日現在、60床を確保しているが消毒中などのため実際に利用している療養者は50人。4日には那覇市内のホテル100床を準備している。ベッドは最大208床を確保しているが、看護師などが不足しており、100床からの開始になるという。糸数統括監は「スタッフが得られれば増床が可能。さらなる増床を求めていく」とした。