安倍政権「沖縄と視線合わせず」 ボーダーインク編集者・新城和博氏


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 安倍政権の7年8カ月に県内では辺野古新基地建設が強行され、深刻な子どもの貧困も問題となった。文化、福祉の関係者が沖縄の視点から安倍政権を振り返った。

 安倍晋三首相は沖縄の3人の知事と対した。仲井真弘多氏、翁長雄志氏、玉城デニー氏。それぞれシーンが思い浮かぶが、特に翁長氏とは全面対決になった。その対応は歴代首相の中でも印象的だ。沖縄と視点を合わせきれなかった。対話するとこじれるから、米国の意向通りに辺野古の工事を突き進めようということなのだろうが、日本政府と沖縄の溝は深まり、県民の怒りは増した。平成は「失われた30年」とも言われるが、沖縄問題でもそれを招いた。

 米軍普天間飛行場の危険性を強調しながら、辺野古新基地建設には12年もかかるし、軟弱地盤の問題もある。普通はやらないことをかたくなに続けることは、間違っていても立ち止まらず、謝らない政治姿勢を表している。沖縄問題に限らず、森友問題や公文書破棄問題などの疑惑も続いた。次期政権は沖縄に耳を傾け、論理的な対話をしてほしい。