伝染疾病エビ大量死 輸入先タイから感染か <沖縄県・一問一答>


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大宜味村のバナメイエビ養殖場で特定疾病「急性肝膵臓壊死症」が確認されたことを受け、記者会見する県の仲村哲農漁村基盤統括監=19日、県庁

 大宜味村にあるバナメイエビ養殖場で特定疾病が確認されたことを巡る県と報道各社の一問一答は次の通り。

 ―疾病の疑いが生じる前に出荷や移動はあったか。

 「養殖場は新たに養殖業を開始したばかりだった。疑いが生じる以前の出荷実績は全くない」

 ―同じ敷地内で別の養殖槽はあるか。近隣の養殖場までの距離は。

 「100トンの水槽が9面ある。1番近い養殖場は直線距離で約10キロ離れたところにある」

 ―養殖種苗のサンプルを採取した経緯を。

 「海外から種苗を導入した場合、持続的養殖生産確保法に基づき、県が着地検査を行う。1回目を8月13日に実施し、定期的に飼育状況報告書の提出を指導していたが、2カ月間提出がなかった。10月8日、法に基づいて立ち入り検査を実施し、その際に大量死していることが分かった」

 ―感染経路は。

 「タイから入ったと疑っているが、正確な経路は農水省と協力して解明する。今のところ、他に疑われる状況はない」

 ―報告しなかったことへの行政処分は。

 「罰則規定があるが、今の段階では病気のまん延防止を徹底する」

 ―水槽内の海水はどうするのか。

 「養殖場は閉鎖的で、海水は外部に出ない状況で飼育されている。消毒し、消毒剤が残らないように中和して、海に排水する」

 ―クルマエビの出荷が最盛期を迎えるが、影響は。

 「安全性を伝え、風評被害がないように取り組みたい。希望する養殖場には検査を実施する」