【北谷】北谷浄水場の水源である米軍基地内の嘉手納井戸群から発がん性が指摘される有機フッ素化合物PFOSなどが検出されている問題で、野国昌春北谷町長は20日、県企業局に棚原憲実局長を訪ね、水道水の安全確保を求める要請文を手渡した。同井戸群からの取水の停止や別水源の確保、汚染物質除去のための適切な措置を求めた。
要請は冒頭のみ報道陣に公開された。抗議を終えて取材に応じた野国町長によると、棚原局長は、PFOSとPFOAの合計値で1リットル当たりの数値が年々減少していることを強調し、取水量も減らしていると説明した。取水停止については「渇水などへの備えもあり、難しい」との回答があったという。
野国町長は「地域によって飲み水に違いがあるというのは納得できない。数値が減少しているとはいえ、不安は拭いきれない。引き続き改善を求めたい」と語った。