「性の多様性」施策に反映を 沖縄県が初めて職員向け研修 当事者の竹内さん現状語る


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講演する竹内清文さん=28日午後、県庁

 多様な性についての理解を深め当事者らに必要とされる施策を検討できるように県は28日、「性の多様性に関する職員研修」を開いた。

 研修は希望した一般職員向けと、28~30日にかけて計4回ある管理職向けの2種類がある。28日は一般職、管理職合わせて約90人の職員が参加し、LGBT(性的少数者)当事者の話を熱心に聞き入った。職員研修で性の多様性を扱うのは県としては初の試み。

 講師はLGBTや性の多様性についての理解を広げるために活動する「レインボーハートプロジェクトokinawa」の代表で、自らをゲイと公表している竹内清文氏(43)。

 竹内氏は「LGBTの49・7%が自殺をしたいと思ったことがあり、18・9%が自殺未遂を経験した」とする2016年の東京都世田谷区の調査結果などを示し、「皆さんが県の施策を進めることで必ず救える命がある」とLGBTへの理解を訴えた。

 研修に参加した管理職の一人は「テレビ番組などで表面的に知ることはあったが研修は初めてだ。LGBTを含めた、さまざまな少数者の意見を行政としてくみ取れるようにしていきたい」と語った。