11月8、15両日開催の「第113回秋の全島闘牛大会」(主催:沖縄県闘牛組合連合会、共催:琉球新報社)をオンラインで生中継する。
会場での観戦がかなわなかった方、闘牛を初めて観るという方、牛たちの熱い戦いをオンラインで楽しんでみては。
視聴料金は各日1000円。先着1日1000人限定となるため、事前申し込みを推奨している。以下(下にページにとぶバナーをおく)にアクセスし、エントリーすれば視聴できる。大会は両日とも午後1時から。
闘牛の技、シーの一番って?
大会のみどころは?
大会の見どころは、8日の軽量級全島一決定戦(琉球新報杯)と中量級全島一決定戦(うるま市長杯)。15日は、沖縄最強牛を決める全島一決定戦(沖縄県知事杯)があり、それぞれで頂点を極める優勝旗争奪戦となる。
8日のシーの二番戦では、現在軽量級全島一牛の雷神逞真王に対して、非常に気性の荒いスペイン牛の異名を持つ超人気花形牛ファイテング大吉が挑む。
続いてシーの一番戦では、現中量級全島一牛の古堅モータース☆黄龍には、6連勝無敗の新鋭牛ホホジロ力〇志(※注:ホホジロ力志の「志」は○囲み)が王座奪還を狙って激突する。15日の最終日は、現全島一牛の王冠に対して、前王座の邁進龍が返り咲きを狙って挑む。
まさに名実ともに沖縄闘牛界における最強牛を決める雌雄決戦がシーの一番戦で行われる。取組は、いずれもシーの十番戦から全島一優勝旗争奪戦のシーの一番戦まで総勢20頭の猛牛が激突する。
気になる対戦表!
注目の取組
屈指の猛牛対超人気花形牛の決戦!
■軽量級・雷神逞真王VSファイテング大吉
雷神逞真王は、闘牛界屈指の鋭く尖った角を武器に、強烈な割り技、掛け技、腹取り攻撃と三拍子揃った荒技を放つ猛牛。2019年8月の第10回夏の全島大会で、当時の軽量級全島一牛2代目ひめゆりGOGOを強烈な腹取り攻撃で一蹴。初の軽量級全島一牛の座を獲得した。
19年11月にあった第112回秋の全島大会では、宝山の挑戦を退けて初のタイトル防衛に成功した。戦歴は6勝2敗。
挑戦牛のファイテング大吉は、雷神逞真王に対して体重差120キロのハンディキャップを負いながらも、どう猛さと気性の荒さで相手を圧倒するなど超人気花形牛。通算戦歴は11勝3敗。
両牛ともに軽量級独特のスピード感ある腹取り攻撃に定評があり、観衆を圧倒しそうだ。
ベテランと新鋭、激突の行方は
■中量級・古堅モ-タ-ス☆黄龍VSホホジロ力〇志
古堅モータース☆黄龍は、横開きの長い角を使って掛け技からの腹取り攻撃を繰り出す超ベテラン牛だ。2019年8月に行われた第回夏の全島大会の中量級全島一決定戦で、源大心を20分近くにも及ぶ激闘の末に制して再び中量級全島一に返り咲いた。通算成績15勝2敗。
ホホジロ力〇志は、湾曲して鋭く尖った角を武器に割り技、掛け技、腹取り速攻と多彩な荒技を繰り出す6連勝無敗の新鋭牛だ。2016年11月のデビュー戦で虎蛇狼に勝利して以来、優勝旭、金成ゆうな、三代目武捷龍、宝山、白龍を撃沈させた。破竹の6連勝。
百戦錬磨のベテラン牛と上昇気流に乗る新鋭牛の激突に注目したい。
目が離せない!超大型牛の対戦
■沖縄全島一牛(体重制限なし) 王冠VS邁進龍
王冠は、闘牛界屈指の鋭くとがった角を武器に強烈な掛け技から、一気に腹取り攻撃を繰り出す荒技牛。2019年11月の第112回秋の全島大会で巨漢の新力號を破り、沖縄全島一牛に君臨している。通算戦歴は11勝1敗。
邁進龍は、横開きの長い角を使っての掛け技からの腹取り攻撃及び持久戦が得意。2017年第108回秋の全島大会で天龍を破り、初の沖縄全島一の座を獲得した。しかし、2019年5月の全国闘牛サミット大会で徳之島に遠征し、徳之島全島一牛の力道山に惜敗。帰郷後は白蓮、レッドシャークに2連勝して絶好調。通算戦歴12勝1敗。
両牛は、掛け技を得意としており、超大型牛同士の火花を散らす激突に目が離せない。
「闘牛も新しい生活様式で」
新型コロナウイルス感染症の影響で県内では1月以降、闘牛大会が中止となってきた。現在も収束が見通せない中、第113回秋の全島闘牛大会はさまざまな感染対策を講じて開催される。「密閉、密集、密接」の「3密」を避けるため開催日を2日間に分けた。観客数は1日につき1280人にとどめる。チケットは前売り制とし、既に完売した。
県闘牛組合連合会(幸地政和会長)は「チケットを購入できない方々には申し訳ない。心苦しいが来場者を感染症から守る観点も必要だ」と語る。「私たちもリスクを抱えているが、牛の飼育者に『大会に出したい』との思いがあり、ファンの皆さんからも『闘牛が見たい』との声がある。厳しいガイドラインに沿ってしっかりと対策する。県や市とも連携し、感染者を一人も出さない大会にしたい」と強調する。
会場内で観客の距離は1㍍空け、マスク着用を求める。会場での飲食や物品販売はない。
試合中、場内に入れる勢子(せこ)(闘牛士)の数は1頭につき3人までとし、大声での掛け声(ヤグイ)は禁止とする。幸地会長は「会場の雰囲気も変わり、牛に与える影響もあるかもしれない。これも闘牛の新しい在り方として楽しんでもらえたら」と話す。
同連合会は来場者に「混雑を避けるため事前にチケット裏面に住所、氏名、電話番号を記入しておいてほしい」と呼び掛けている。
幸地会長は「新しい生活様式にのっとり、闘牛も新たな様式に変わる必要がある。制限がある中だが、できるだけ多くの人に闘牛の魅力を味わってほしい」と話した。
■会場の前売り券は完売、中高生50人限定で受付
8日と15日の第113回秋の全島闘牛大会の前売り券はすでに完売した。当日券の販売はない。中高生のみ当日千円(50人限定)で受け付ける。
新型コロナウイルス感染対策のため、大会の観客数は両日とも1280人に制限している。来場者はマスクの着用が必要。県闘牛組合連合会は「混雑を避けるため事前にチケット裏面に住所、氏名、電話番号を記入しておいてほしい。マスクも着用を」と呼び掛けている。
また、シャトルバス(乗車無料)を午前10時から午後5時まで、うるま市役所石川庁舎駐車場から石川多目的ドーム間を約15分おきに運行する。
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記事=平川康宏通信員、琉球新報中部報道部