シンポジウム「首里城再興を考える」が30日、那覇市のパレット市民劇場で開かれ、彫刻家や美術家、写真家ら6人が登壇し展望を語った。戦後75年沖縄アジア国際平和芸術祭2020「首里城再興まぶいぐみアートプロジェクト」の一環。彫刻家で琉球大学名誉教授の西村貞雄さんは根拠となる資料を示しながら、首里城の大龍柱は向かい合わせではなく正面向きが正確だと改めて説明した。
彫刻家の濱元朝和さんは「時間をかけることが難しい時代だが、ものづくりの人が入る仕組みや、首里城が昔の感覚を取り戻す場所づくりができればと思う」と強調した。
元名護博物館長の島袋正敏さんは「地域によって首里城への思いに落差はあるかもしれない。乗り越えた上で、沖縄のアイデンティティー、自分たちのものとして捉え直すことが重要だ」と語った。