<秋の叙勲>信条の「自立自尊」貫く 旭日大綬章・仲井真弘多さん


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 政府は3日付で2020年秋の叙勲受章者を発表した。今回最高位の旭日大綬章に、県内から仲井真弘多元沖縄県知事(81)が選ばれた。県関係者は県内在住者47人、海外在住者2人の計49人だった。地方自治や保健衛生、教育など、幅広い分野で市民の模範となる取り組みが評価された。

 信条は「自立自尊」と現場主義。最高位の旭日大綬章受章に「恐れ多い感じと驚き」と喜びを語る。

 東大卒業後、通商産業省で約25年間勤めて帰郷。県内各地に電力を供給する沖縄電力の役員として隅々を回り「とても勉強になった」。台風による停電の際も早期の復旧を図る高い技術力があった。電気料金を巡り本土の電力会社との吸収合併の話が上がる中、「独立独歩で行くべきだと、みなぎっていた」と振り返る。

 2006年から2期、県知事として県経済の振興に寄与した。「自ら計画を作り自ら駆け回る。知事でも社長でもトップが動くことが大事」。ひょうひょうとしつつ、切れ味の鋭い語り口は健在だ。

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 なかいま・ひろかず 81歳。元沖縄電力社長、元県知事、元九州経済連合会副会長、元内閣府沖縄振興審議会委員。