南部の土砂採取、計画中止を要請 首相宛てに戦没者遺族会


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埋め立てや護岸工事が進められる新基地建設現場=9月3日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸(小型無人機で撮影)

 「平和を願い戦争に反対する戦没者遺族の会」は11月11日、沖縄本島南部から採取した土砂を辺野古新基地建設の埋め立てに使用する計画に抗議し、土砂採取計画の中止を求める緊急申し入れを菅義偉首相などに郵送した。これまで沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表が、県や沖縄防衛局に採取の中止を要請してきたが、戦没者遺族らによる抗議と中止要請は初めて。

 申し入れ書では、辺野古新基地建設で本島南部から大量の土砂を採取し使用する計画に対し「遺族の願いを無視し、米軍基地の下に土砂とともに埋め込んでしまうことは絶対に許せない」と批判した。戦没者の遺骨が眠る全ての地域で、辺野古新基地建設のための土砂採取計画を中止するよう求めた。田村憲久厚生労働相、岸信夫防衛相、河野太郎沖縄担当相にも郵送した。