1年の福を願う福笹(ふくささ)作りが26日、那覇市の沖縄県護国神社で始まった。厄災を払う力があるとされるササに新型コロナウイルス感染症の早期収束への願いも込め、みこ13人がお札や縁起物を取り付けた。
使用するササは24日、宮司が自ら国頭村で刈ってきた。本物のササを使った福笹は県内では護国神社だけで、全国的にも少ないという。台風が少なく例年以上に伸びやかに育ったササのさわやかな香りが漂う中、みこたちは「願いが結ばれるよう」とお札やひょうたんを丁寧に結びつけた。27日までの2日間で福笹500体のほか破魔矢も5000体を作る。
加治順人宮司は「福笹を作り始める前の神事ではコロナ禍の早期収束の願いも込めた。マジムンは葉の形が刃(やいば)に似たササを怖がる。1年間飾ってほしい」と話した。
お正月の神様は1月1日から15日まで滞在するとされ初詣も例年は15日まで。2021年は感染症予防で混雑を避けるため、護国神社では2月の節分までを初詣期間として分散参拝を呼び掛けている。