浦添市長選クロス討論 伊礼氏から松本氏に質問「那覇軍港移設に反対」の公約は守らなくていいのか?


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(左から)松本哲治氏、伊礼悠記氏

 7日投開票の浦添市長選で、琉球新報は2日までに、松本哲治氏と伊礼悠記氏の両氏から相手候補の政策や訴えに関する質問を募り、140字以内で回答してもらう紙上クロス討論を実施した。両氏の質問と回答を紹介する。(敬称略)

 伊礼 市長は1期目に軍港移設に反対して当選した。しかし任期途中で容認した。昨年8月、「浦添だけで決められず苦渋の決断」として「北側」案を受け入れた。2度も市民を裏切った。公約は守らなくていいものなのか見解を伺う。

 

 松本 公約は守られるべきだ。しかし、私の公約を重々知り尽くしている国、県、那覇市が、県全体の発展のために公約を断念してほしいと重ねて求めてきた。その代わり、国、県、那覇市も、別の形で浦添市の発展を全力で応援する約束で3者合意に至った。市民は、私の苦渋の決断を理解してくれると信じている。

 

 伊礼 市長は自民党と公明党の推薦を受けておきながら「完全無所属市民党」だと主張している。市民だましではないか。浦添市民の民意を踏みにじり、軍港移設を押し付ける菅政権に全面的に支援を受けている市長の見解を伺う。

 

 松本 市長に推薦してくれるならば、市民、団体、企業、政党、誰からでも喜んでお受けする。推薦を受けようとも、市民と共に、市民の幸福を最優先に追求する「無所属の市民党」に変わりはない。軍港移設によって県全体の基地負担を軽減させるとの認識は玉城デニー知事、城間幹子那覇市長、そして私も共有している。

 

 伊礼 市長は小中学校の遠征費全額補助を半減させ、保育所の主食費補助もゼロにした。子育て支援、子どもの貧困対策という観点からは真逆の対応だ。コロナ対策も飲食業などへの現金給付もいまだ行っていない。見解を伺う。

 

 松本 教育、子育て関連では、新たなニーズにも対応し予算総額は増えている。必要なところに必要額を充てており、他市町村と同程度にした結果、減額になったところだけを取り上げて批判するのは、木を見て森を見ない典型だ。新型コロナウイルス対策は、現金給付の検討に合わせ、より経済波及効果が発揮できる支援策を行う。

 


浦添市長選クロス討論 松本氏から伊礼氏に質問「那覇軍港移設に容認」の知事をなぜ応援するのか?
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