瀬長亀次郎さんの妻・フミさんの企画展、不屈館で開催 藤原健さんらの講演も


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不屈館8周年の企画「瀬長フミと亀次郎」への来場を呼び掛ける内村千尋館長=12日、那覇市若狭の同館

 米統治下で圧政と闘った瀬長亀次郎さんに関する資料などを展示する「不屈館」(那覇市若狭)は、開館8周年企画展「瀬長フミと亀次郎」を開催している。同館が妻フミさん=2010年死去、享年100=をテーマにするのは今回が初めて。1965年から市議を4期務め、保育所増設などに取り組んだ。米側から弾圧を受けた亀次郎さんを支えた。企画展ではフミさんの手帳や市議時代の資料、亀次郎さんからのプレゼントの着物やスーツなど約100点を展示する。

 フミさんの生い立ちや政治活動を写真や資料などで振り返り、小説家になりたかったというフミさんの日記や短歌、詩などもある。次女の内村千尋館長は「フミは『もったいない』が口癖で、いろいろな資料を残していた。鑑賞チケットの半券なども丁寧に保管していた。文学をたしなみ、短歌なども残している。フミの人柄を感じてほしい」と来館を呼び掛けた。企画展は4月30日まで。

 8周年の講演会もある。2月28日はフリージャーナリスト山城紀子さんが演題「沖縄戦から75年 女たちの立ち上がり」、3月1日は元毎日新聞大阪本社編集局長で琉球新報客員編集委員藤原健さんが演題「『新聞記者・カメジロー』とその時代」で講演する。両日ともに午後1時半から亀次郎さんに関するDVDを上映し、講演は同2時から。入館料は講演日が300円、講演日以外は大人500円、65歳以上400円、大学・高校生300円。問い合わせは(電話)098(943)8374。