エンタメ人材のマッチングサービスを開発 レフトステージ「レゾナンス」


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(左上から時計回りに)レフトステージの大坪敏雄代表取締役、久保田真弘取締役、新垣裕子、宮里正剛=5日、那覇市

 エンターテインメント業界に向けてデジタルを活用したプラットフォームサービスを展開する「レフトステージ」が、エンタメに関わるプレイヤーとオーナーをつなげるマッチングサービス「レゾナンス」の開発を進めている。レフトステージの久保田真弘取締役は「アフターコロナで、再び盛り上がるであろうエンタメの現場を支えるインフラにしたい」と意気込む。

 レゾナンスは、オファーから請求までワンストップで提供する。ステージなどを企画する「オーナー」は、求めるスキルや公演日時などをレゾナンスに入力し検索する。すると、あらかじめ役者や演奏家などの「プレーヤー」自身が、スキルやオファーに必要な最低金額など詳細な情報を書き込んだ「スキルシート」を基に、検索結果が抽出される。マッチングが成立すれば電子契約書を締結し、請求まで管理できる。レゾナンスを通して得た年間所得はボタン一つで抽出でき、確定申告の負担軽減にもつながる。

レゾナンスで用いる「スキルシート」イメージ

 登録は無料で、成立した契約に対して、システム利用料をレフトステージに支払う仕組みを想定している。
 レフトステージ代表取締役の大坪敏雄氏は、自身も東京で役者をしていたエンターテイナー。また、久保田氏はプロベーシスト「ドン久保田」として、これまでメジャーアーティストのステージから民謡居酒屋まであらゆる現場を見てきた。両者はアーティスト活動を通して、契約書がほぼ交わされないなど、「労働」という概念から遠いことから起こるエンタメ業界の不条理を経験してきたという。

 その上で久保田氏は「エンタメ活動も労働と規定することが、エンタメを支えることにつながる。レゾナンスはエンタメ業界にとっての労働インフラ(基盤となる設備)になると思う」と話す。

 レゾナンスの正式サービス開始は年末予定。現在は、プレーヤー、オーナー共にテストサービス登録者を募集している。登録希望などレゾナンスの問い合わせは、レフトステージの問い合わせフォームhttps://left-stage.jp/contactより。