組踊「孝行之巻」よりおめけり
眉目秀麗、舞台に出れば自然と視線が奪われる立ち方。一方で主張もし過ぎず、作品世界に静かにたたずむ謙虚さも併せ持つ。
4歳で琉球舞踊を始め、「理由が思いつかないくらい好き」と芸の世界にのめり込んだ。小学生から沖縄芝居で子役として出演し、組踊には、国立劇場おきなわの開場記念公演で高校生のときに初出演した。
芝居の舞台では登場すれば拍手が起きる「花形」。化粧一つで三枚目にも早変わりする。役のえり好みはしないが、一方でケチャップをはじめ洋食の味付け全般が苦手など、食べ物の好き嫌いが多い一面も持つ。
文学作品のように台本を楽しみ、行間を読んで役を練り上げる。柔和な素顔と対照的な、芸への鋭いこだわりがファンを魅了する。