沖縄戦の遺骨残る南部の土砂採取に反対 宜野座村議会が意見書審議へ


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新基地建設工事への使用が取りざたされている土砂の採取現場=2月25日、糸満市米須

 【宜野座】沖縄戦戦没者の遺骨が残る本島南部からの土砂採取計画について、宜野座村議会(石川幹也議長)は、23日の3月定例会最終本会議で、南部からの土砂採取をしないよう求める意見書案を審議することを10日、決めた。

 10日に議長を含む議員12人でつくる全員協議会で決定した。可決されれば県内市町村議会で初の意見書になるとみられる。

 意見書案では沖縄戦戦没者の遺骨が残る南部での土砂採取を「人道上の問題があり賛成できない」として、土砂採取場所から本島南部を外すことと、戦没者の遺骨収集を国の責任で実施することなどを求める見通し。宛先は菅義偉首相、岸信夫防衛相、玉城デニー知事、赤嶺昇県議会議長ら。

 本島南部の土砂を、名護市辺野古の新基地建設に使用する計画もある。11日の3月定例会本会議で、當眞淳村長は「(遺骨は)遺族に国の責任で戻すことが必要だ。辺野古だけに限らず、他の工事を含めて(遺骨が含まれる可能性のある土砂を)使うべきではないと個人的に考える」と認識を述べた。眞栄田絵麻氏の一般質問に答えた。