沖縄県糸満市のひめゆり平和祈念資料館が12日午前、展示をリニューアルして開館した。「戦争からさらに遠くなった世代へ」をテーマに、戦争を体験していない世代の職員らが中心となって展示を手掛けた。
資料館は1989年に開館し、2004年の最初のリニューアルまで沖縄戦に動員された元学徒らが中心となってきた。2005年から戦後世代の育成を始めてきたが、沖縄戦を体験していない世代の職員らが中心となるリニューアルは今回が初めて。身近な家族に戦争体験者が少なくなった今の世代により伝わるようイラストや映像を使い、より分かりやすい表現になるよう工夫を重ねた。
12日の開館に合わせてテープカットがあり、普天間朝佳館長は「祖父母も戦争体験者ではないという世代にしっかり伝える展示に変えていく必要があり、リニューアルすることになった。多くの方にご来館くださることを願っている」とあいさつした。開館は午前9時から午後5時25分。年中無休。