措置命令に採掘予定業者「留意事項守り事業進めたい」 激戦地土砂問題


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名護市辺野古の新基地建設埋め立て使用で批判が上がっている土砂採取場所=2021年2月、糸満市米須(小型無人機で撮影)

 糸満市米須の土砂採掘を巡る問題で土砂の採掘を予定している沖縄土石工業の永山盛也社長は16日、本紙の取材に対し「県から通知を受けた採掘行為の留意事項を守り、県や糸満市と十分に協議をしながら事業を進めたい」と話した。

 永山氏は「県や県民、県議会に心配を掛けたことをおわびしたい。県に弁明した後、すぐに工事に着手するのではなく、関係機関と協議をして、法に基づいて(事業を)進めていく」と答えた。鉱山内の遺骨収集に関しては「遺骨が混じった土砂を出荷することは絶対にない。沖縄戦戦没者の遺骨があるかどうかの確認、収集作業についても関係機関としっかり連携して進める」と話した。

 一方、糸満市では、業者が糸満市風景づくり条例に基づいて提出した「行為の届け出」について協議が進められている。市都市計画課によると、14日に開かれた糸満市景観審議会では、採掘予定地は同条例で景観形成重点地区に指定されているため「掘削は望ましくない」との意見が多数を占めた。

 また市政策推進課は、市独自の開発行為に関する指導要綱に基づく届け出の提出を業者に求めている。