沖縄県は28日、新たに10歳未満から90代の63人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。27日に実施した検査結果で、63.2%の検体から感染力の強い「N501Y」の変異株が見つかった。23日発表の38.2%から急増した。特に宮古島では95%から変異株が見つかった。
新規感染者数は9日連続で前週の同じ曜日の数字を下回った。一方、変異株は増加傾向にある。県の糸数公医療技監は「変異株に置き換わっていくと(感染者が)増える可能性がある。さらに強い措置が必要になる」と警戒感を示した。
変異株は県衛生環境研究所や民間検査会社が検査した76人の検体のうち48人から見つかった。同研究所の検体のうち、宮古島で20人中19人という高い割合で変異株が見つかった。県は感染経路のつながりを追跡したことで、変異株が多く検出された可能性を示した。
新規感染者の年代別内訳は20代が14人で最多、次いで10代が9人と若年層が多かった。続いて80代が8人、50代が7人となっており、中高年層も多い。推定感染経路が判明しているのは30人で、家庭内が18人、職場5人、友人・知人3人、施設内2人、その他2人だった。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は42.02人で全国4位だった。
県内159例目のクラスター(感染者集団)として南部保健所管内の高齢者福祉施設を認定した。入所者11人、デイサービス利用者2人、職員6人の計19人の感染が確認された。
米軍基地内ではキャンプ・フォスターで4人、キャンプ・ハンセンで1人の感染を確認した。累計感染者数は1313人。