新型コロナ県内新規59人、2人死亡 八重山で変異株初確認


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 県は30日、新型コロナウイルスに感染した那覇市の70代女性と40代男性が死亡したと発表した。感染力の強い「N501Y」変異株の陽性率は56・3%で先週(38・3%)から18ポイント増加し、八重山保健所管内で初めて変異株が見つかった。新規感染者数は59人で11日連続で前週の同じ曜日より減少した。糸数公医療技監は第4波について「ピークは越えているが、ゴールデンウイーク(GW)で人がたくさん入ってきて変異株の感染が起きると、また増加する可能性がある。連休中は人と人との接触は控えてほしい」と呼び掛けた。

 死亡した2人はいずれも基礎疾患があったという。40代男性は自宅療養を始めて5日目に重症化し、入院したが死亡した。重症化リスクが高い人は基本的に入院か宿泊療養となるが、糸数技監は「あくまで本人の状況を優先する。本人の体調と自宅で見られるということで(自宅療養と)判断した」と説明した。

 30日発表分の変異株は県衛生環境研究所と民間検査会社が検査した100人のうち51人から見つかった。28日に発表した分と合わせると、今週は176人の検査で99人が陽性となった。各地域の陽性率は南部が62・9%、那覇市54%、中部50%、宮古43・8%、八重山30・8%、北部20%。

 新規感染者の年代別内訳は20代が最多で10人、30代9人、40代8人、10代6人など。地域別は那覇市15人、浦添市と宮古島市各6人、沖縄市5人、糸満市4人、確認中1人など。

 推定感染経路が判明しているのは36人で、家族内13人、施設内11人、飲食4人、職場4人、友人1人、その他の濃厚接触3人。

 空港でのPCR検査事業で1人の陽性が判明した。

 直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は36・81人で全国7位。

 米軍関係では嘉手納基地とキャンプ・フォスターで各1人で累計感染者数は1316人。