沖縄コロナ、自宅療養で初の死者 160人感染で過去2番目の多さ【5月16日朝】


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は15日、新たに10歳未満から90歳以上までの160人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。一日の感染者数としては4月17日の166人に次いで過去2番目の多さで、100人を超えるのは5日連続。県は新型コロナに感染し自宅で療養していた那覇市の70代女性の死亡が確認されたことも明らかにした。自宅療養中の死亡は県内で初めて。  

 15日までの1週間の感染者数は計800人となり、県が「過去最大の流行」と指摘した4月中旬の水準になりつつある。人出が多かった大型連休中の影響が感染者数に反映されているとみられ、県の糸数公医療技監は「予測は難しいが、まだ増加する可能性はある」との見方を示した。

 病床占有率(15日時点は91・2%)が高止まりする中で100人を超える感染者が日々出続けており、医療現場が一層逼迫(ひっぱく)する恐れがある。

 入院者数にホテルや自宅での療養者、入院調整中の患者を加えた「療養者数」は1447人と過去最多を更新。初めて1400人を超えた。

 県によると、亡くなった那覇市の70代女性は今月9日に検査で陽性が判明した。診断で肺炎などの症状がなく、家族がいて希望もあったことから、自宅で療養していた。だが12日に自宅で倒れているのが見つかり、心肺停止のまま救急搬送され、死亡が確認された。県内の死亡者の累計は141人となった。

 県内では今年1月、入院に向けて自宅待機中だった患者の死亡が確認されている。県によると高齢の患者は原則入院措置がとられているが、医療現場の逼迫に伴い、症状や状況によっては施設や自宅で療養してもらっているという。