エムプレオ(北中城)が自転車スプリントV 堂々の4冠、伝統校の走りを体現 県高校総体


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男子スプリント決勝 ラストスパートでゴールに向かって駆け抜けるエムプレオ・トシアキ(左)=16日、沖縄市の県総合運動公園自転車競技場

 県高校総合体育大会の自転車競技が16日、沖縄市の県総合運動公園自転車競技場で行われた。第2日はエムプレオ・トシアキ(北中城3年)が男子スプリントを制し、1日目の3種目と合わせて4冠を達成した。女子は池原杏(同2年)が個人パーシュートで3分0秒985の県記録で1位。1日目の500メートルタイムトライアル、スプリント予選と合わせて3種目で県記録を打ち立てた。スクラッチ決勝は新垣彰教(沖縄工業3年)が初優勝した。男子個人パーシュートは大島匠泰(宮古3年)が3分53秒538で初めて制した。17日はロードレースを行う。上位入賞者は九州大会(6月11~14日・福岡県)に派遣される。

 エムプレオ・トシアキが堂々の4冠を達成した。互いの駆け引き勝負となるスプリントは沖縄工2年の謝花勇哉との決勝。「相手は最初は速かったが、残り半周でスピードが落ちた。体力では自分の方が勝っていた」と2戦先勝方式で2連勝。「判断力と経験値はこちらの方が上。持ち味を生かすことができた」とうまく自分のペースに持ち込んだ。

エムプレオ・トシアキ

 自信を支えるのは「どこにも負けない」という練習量だ。他の部員と共に平日4時間、週末は5時間以上汗を流す。「普段から後輩に声掛けしてチーム力を高めている」と話し、伝統校の強さを体現している。

 しかし、14人が出場したスクラッチ決勝は悔しい4位だった。「後輩の新垣快琉を勝たせたかったが、最後は疲れで前の2人を追い越せなかった」と悔やんだ。

 新垣に1位を取らせ、チームの総合ポイントを積む算段だったが、新垣の渾身(こんしん)のラストスパートでもトップ2人を捉えられず、逃げ切られた。

 競技の中で最も力を注ぐのは1キロタイムトライアル。九州大会に向け、「先輩たちが残した記録も視野に自己ベスト更新も狙いたい」とさらなる成長を誓った。
 (大城三太)