本部港塩川地区へのベルトコンベヤー設置、来月分も沖縄県が許可


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 【辺野古問題取材班】沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、県が資材の海上運搬を担う業者に本部港塩川地区内へのベルトコンベヤー設置を許可した件で、県北部土木事務所(名護市)は6月分の申請も24日付で許可した。

 基地建設に反対する市民は取材に「県民が抗議に来る前に許可を出しており、あまりにひどい」と批判した。

 ベルトコンベヤーの設置を巡っては、県北部土木事務所が荷さばき地における4、5月分の使用許可を既に出している。5月上旬、業者がベルトコンベヤーの設置作業を始めた。

 業者は2基を設置し、港湾施設内に資材を仮置きして直接船積みする方向で準備している。

フェンスと土のうで囲われた荷さばき地に設置されるベルトコンベヤー=本部町の本部港塩川地区(沖縄ドローンプロジェクト提供)

 米軍基地などを小型無人機(ドローン)で監視している市民団体「沖縄ドローンプロジェクト」が21日に撮影した画像では、フェンスと土のうで囲われた塩川地区南側の荷さばき地に持ち込まれたベルトコンベヤーが確認できる。

 沖縄平和市民連絡会の北上田毅氏は「特定の業者に独占的な使用を認めることは港湾法の『平等取扱いの原則』に反する」として県に許可取り消しを求めていた。

 県北部土木事務所は「審査基準に基づき適切に処理した」と説明してきた。今回の申請は6日に北部土木事務所に提出され、同事務所が24日に許可した。