石嶺(石川)女子200m 3連覇 ワォーターズ(那覇西)は2年連続4冠 県高校総体


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 県高校総合体育大会は25日、陸上や卓球など先行の4競技を行い、陸上最終日は、男子3000メートルで嘉数純平(北山)が8分30秒27で県高新を記録し栄冠を手にした。200メートルではワォーターズ稀杏(那覇西)が21秒48の大会新記録で制し2連覇。女子200メートルは石嶺真鈴(石川)が25秒10で優勝し大会3連覇を達成した。

自己ベストで有言実行/女王石嶺「まだいける」と貪欲
 

女子200メートル決勝 25秒10の記録で優勝した石川の石嶺真鈴=25日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(高辻浩之撮影)

 スプリントの女王が本領を発揮し、自己ベストを更新する25秒10の走りで1年生の時に掲げた200メートル3連覇を有言実行した。100メートル、400メートル、400メートルリレーに続く優勝を飾った石川3年の石嶺真鈴。県内敵なしの強さで4冠を手にし「自信はあった中で実際に達成でき、より自信がついた。まだいける」と誇らしげに表彰台に上った。

 高校最後の年。プレッシャーはあったが「絶対的な自信があった。ここは譲れない」とスタート直後に前に出てコーナーを軽やかに回る。残り100メートルの直線。ピッチを上げて、さらに引き離して圧倒した。

 石川は伝統的に短距離が強いというが、現在部員はマネジャーも入れて男女11人。女子は4人だけ。そんな環境でも自信が揺らぐことがないのは、400メートルを走り込むハードな練習メニューを繰り返してきたことにある。共に練習する男子にも「負けないくらいの気持ちで」走力を鍛え、持久力を高めてきた。

 今大会では「最後くらいは」と、選手からマネジャーに転向した後輩にエントリーを頼んで出場した400メートルリレーでも優勝することができ、喜びも倍増だった。

 200メートルは大会新記録にわずか0秒08届かなかったが「この悔しさがある分、意欲も上がる」。南九州、全国で上位入賞を狙い、県高新で「名前を残したい」と言葉に力を込めた。
 (謝花史哲)

ワォーターズ連続4冠/緊張の中、記録更新

男子200メートル決勝 21秒48の大会新記録で優勝した那覇西のワォーターズ稀杏

 那覇西3年のワォーターズ稀杏が昨年に続き、2日前の男子100メートル、400メートルリレーに加え200メートル、1600メートルリレーを制し4冠を達成した。200メートルは大会新の21秒48をマーク。「1位になれるとは思わなかった」と優勝とともに果たした記録更新に喜びを隠せなかった。

 4種目の中で特に「緊張した」という200メートル。理由はコザ1年の平川慧の存在だ。400メートルで全中一の実力者。準決勝でのレースで「(決勝で)1位になれるかはぎりぎり」と、その速さを実感した。

 いざ本番。平川に先行されたが、上半身と下半身の動作を連係させて伸びにつなげ差しきった。沖縄の“4冠王者”の称号を掲げ、目指すは全国インターハイの表彰台だ。

2年ぶり自己ベスト 渡口V、うれし泣き/女子100メートル障害

女子100メートル障害決勝 14秒44の自己新記録で優勝した普天間の渡口舞

 普天間3年の渡口舞は女子100メートル障害で自己ベストを2年ぶりに更新して栄冠を手にした。同種目の県中学記録保持者。しかし2年前の県総体で14秒70を出して以降、タイムは伸び悩む。高校最後の県総体で14秒44をマークし2年連続の優勝につなげ、ゴール直後、うれし泣きで顔を覆った。

 豊見城市出身で校区を越えて普天間に進学。支えてくれた仲間や先生、両親に「自己ベストで恩返しができた」と笑った。

<男子三段跳び>與那嶺、入江、宜野座/普天間勢、表彰台独占
 

三段跳びで表彰台を独占した普天間の(左から)入江友晟、與那嶺諒、宜野座海晴(提供)

 男子三段跳びで與那嶺諒、入江友晟、宜野座海晴の普天間勢が表彰台を独占した。與那嶺は走り幅跳びと合わせ2冠を達成。昨年の県総体で三段跳び優勝者の入江は1位の座を奪われはしたものの「とてもうれしい」と喜びでいっぱいだった。この日、與那嶺は13メートル98で14メートルまであと一歩。入江も追い風参考ながら14メートル00の実績を持つ。入江は「南九州大会でしっかり14メートルに乗せ全国にいきたい」と目標を語った。