琉球新報社 
小禄同士の対決となった剣道の女子個人戦決勝。互いに得意の面を狙うが、手の内を知る中で決定打は生まれず、延長戦へ。ここで昨年優勝の柏木心が虚を突いた。面がきた瞬間に相手の左側に飛び込み、鮮やかに胴を決めて決着。周囲から連覇の期待も懸かる中での栄冠に「安心のほうが大きい」と目尻を下げた。
終始、じっくりと相手を観察するような戦いを見せ、貫禄を示した。「あまり動かないで構えることで、相手が圧力を感じる」という落ち着いた口ぶりには、女王の風格が漂った。
福岡県出身。「全国総体に出るため」と強豪の小禄に進学した。
昨年は2年生にして頂点に立ったが、全国総体は中止に。悲願の全国切符を手に「ずっと出たかった。楽しみ」と喜びもひとしおのよう。「勝って終わりじゃない。ここからがスタート。全国にいけないメンバーの分も頑張りたい」と気を引き締めた。
（長嶺真輝）
県高校総合体育大会は29日、各地で22競技を行った。重量挙げは女子55キロ級の比嘉成（本部1年）が全3種目で県高新。男子67キロ級は永山盛耀（糸満3年）がジャークとトータルで県高新、同73キロ級の新垣璃恩（糸満3年）がジャークで大会新を樹立した。水泳は男子800メートルフリーリレーで那覇が県記録を塗り替える7分56秒06で優勝した。男子400メートル自由形は佐和田歩夢（那覇2年）が県高新の4分6秒05で制した。空手道の団体形は浦添が男女同時優勝を果たした。個人形男子は島袋生成（沖縄尚学2年）、同女子は田場琳奈（浦添2年）が頂点に立った。相撲団体は中部農林が5連覇。個人戦は全階級を制覇した。剣道は女子個人戦で柏木心（小禄3年）が2連覇。柔道団体は男女とも沖縄尚学が制した。ソフトテニス団体男子は2年ぶりに名護が優勝し、女子は八重山が2連覇した。
