なぎなた首里3年ぶり3冠 県高校総体


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
なぎなた個人試合決勝 互いに1本を取り合い突入した延長戦でスネを決めて優勝をつかんだ小川陽(右)=30日、知念高(謝花史哲撮影)

 県高校総合体育大会は30日、各地で行われ、なぎなたは首里が演技、個人、団体を全て制して3年ぶりに3冠を達成した。

小川、飛躍の一本

 

 首里勢対決となった、なぎなたの個人決勝。大城志歩の小手をさばいた小川陽は、返す刀で大城の左足の内側をはらう。一瞬の攻防。大城は即座に面を仕掛けるが、小川のスネが既に決まっていた。延長戦で一本勝ちした小川は自身初の個人戦優勝に泣き崩れて歓喜した。

 大城とは小学の時からずっと一緒に技を磨き、中学でも団体で全国優勝を果たした仲。しかし公式戦では一度も勝ったことがなかった。今大会も予選リーグで負けていた。今度こそ「リベンジしよう」と決勝トーナメントを勝ち抜き、再び相対した。

 攻め気が前に出すぎて動きが大きくなり、先手を取られてしまう。「これで終わる」と思いながらも、逆に気持ちが楽になり、自分らしさを取り戻す。「体ぶれずに相手の中心を攻められるようになってきた」(栄野川里美監督)という攻撃で、一本を奪い返して延長戦で勝利につなげた。

 演技に続き、個人と団体を制した首里。主将の大城に頼っている部分があるという小川は「もっと自分が取れる選手になりたい」とさらなる成長を誓い、再び全国制覇を狙う。
 (謝花史哲)

全国でもV目指す/大城・平安名

演技で優勝した首里の大城志歩(右)・平安名はなペア

 演技は首里の大城志歩と平安名はなが準決勝、決勝で知念勢を撃破し、優勝した。

 平安名は1年生だが、実績を買われて大城とのエースペアでの起用となった。3年生として引っ張ろうと思った大城だったが「自分の方が緊張してしまった。あっち(平安名)が冷静だった」と脱帽。平安名は「先輩は最後の大会。失敗できない」と演じきり、大城の期待にしっかり応え「全国でも優勝目指して頑張りたい」と力を込めた。

なぎなた個人・団体試合、演技の全種目で優勝した首里の選手ら

 (知念高体育館)
▽試合の部団体リーグ戦
首里 0―0 知念
(代表戦による)
首里 2―0 那覇国際
首里 2―0 沖尚
知念 1―0 那覇国際
知念 4―0 沖尚
沖尚 2―0 那覇国際
▽同順位 (1)首里3勝(2)知念2勝1敗(3)沖尚1勝2敗(4)那覇国際3敗

▽演技競技の部決勝トーナメント準々決勝
大城志歩・平安名はな(首里) 5―0 國吉稀愛・喜納夕里愛(首里)
岩﨑澪・下地花南(知念) 5―0 喜納涼寧・仲間琴葉(首里)
比嘉七美・宮城心音(知念) 5―0 仲間春風・嘉手納愛望(知念)
小川陽・金城史歩(首里) 4―1 仲程麻陽・玉城聖愛(沖尚)
▽同準決勝
大城・平安名 3―2 岩崎・下地
比嘉・宮城 3―2 小川・金城
▽同決勝
大城・平安名 4―1 比嘉・宮城
▽個人試合の部決勝トーナメント準々決勝
大城志歩(首里) スメ― 仲程麻陽(沖尚)
下地花南(知念) 延メ― 喜納夕里愛(首里)
城間こころ(首里) メメ―メ 玉城聖愛(沖尚)
小川陽(首里) メ― 金城史歩(首里)
▽同準決勝
大城 スコ― 下地
小川延 ス― 城間
▽同決勝
小川 ス延ス―コ 大城