沖縄「慰霊の日」参列わずか30人に 追悼式2年連続縮小、昨年の2割


この記事を書いた人 Avatar photo 嶋野 雅明
昨年の慰霊の日に行われた沖縄全戦没者追悼式典。コロナ禍の影響で規模が縮小されたが、今年はさらに5分の1程度に縮小される=2020年6月23日午後、糸満市摩文仁の平和祈念公園

 沖縄県は2日、23日の「慰霊の日」に糸満市の平和祈念公園で開催する2021年沖縄全戦没者追悼式について、参列者30人程度に規模縮小して実施する方針を発表した。新型コロナウイルス感染拡大防止などが理由。昨年の参加者161人と比べると5分の1程度の大幅縮小となる。一般参列は昨年同様とりやめ、焼香台も設置しない。会場は昨年と同じ式典広場。

 昨年は各市町村長や県議会議員、遺族会の各市町村支部なども参列したが、今年は市長会・町村会会長など代表者に限るなどした。献花は予定通り行う。県の担当者は「昨年の同時期よりも感染拡大状況が厳しいため」と規模縮小の経緯を説明した。

 玉城デニー知事もメッセージを出し「ご遺族をはじめとする関係者の皆様には、このような決定になり深くおわびする」とし、「自宅や職場などで、沖縄戦で犠牲になったすべての戦没者を追悼し、平和を誓う日にしてほしい」と呼びかけた。