県高校総合体育大会最終日は1日、各地で行われ、ソフトボールは読谷が男女同時優勝。男子は2年ぶり21度目、女子は3年ぶり17度目の制覇となった。
堅実な守備からリズムをつかみ、女子読谷が3年ぶりの頂点に輝いた。4月の春季大会と同じコザとの決勝対決。春季は2―11の大差でコールド負けを喫したコザの3連覇を阻んだ。
打撃で活躍したのが新里夕凜(ゆうり)だった。四回に清水梨愛(りあ)、儀間歩理(あゆり)がつないで1死一、二塁とし、絶好の場面で打順が回った。「少し高めの直球だった」と甘い球をきっちり捉え、左中間へ先制のタイムリー二塁打で走者を一掃。その後、生還も果たし、3点目を奪った。
左翼を守る新里は二回、相手の先制機に巧みにボールをキャッチ。攻守でチームに貢献した。
チェンジアップ強化で成長ぶりを見せたのは左腕の真栄城由奈(ゆうな)。「バッターから遠い位置、低めへ放るように意識した」とコザ打線を沈黙させた。試合終盤は楽しむように笑顔で投げきり「力を出し切った」と充実の表情だった。
喜屋原咲主将は「春季はがちがちに緊張していたが、今日はみんな楽しみながらやろうと意識していた。九州で結果を残し、いい形で全国へ臨みたい」と自然体で強豪に挑む。
(大城三太)
伊禮主将大当たり 3ランなどで大勝 男子、大舞台で飛躍へ
男子読谷は決勝で伊禮蒼主将が本塁打を放つなどして大勝した。
「ヤマ場になると思っていた」(伊禮)という具志川商との準決勝が正念場だった。初回に先制するも二回に同点、五回表までに5―1とするが、その裏に無死満塁と気の抜けない展開が続いた。
窮地の場面でバッテリーが真骨頂を発揮する。コースを外した球で併殺を奪い、その後は三振で振り切った。
ライズ、ドロップボールを駆使した背番号89の頼れるエース名嘉山拍空(はく)は「誰よりも自主練してきたという自信があった。指導してくれた先生たちのおかげで成長できている」と感謝し、大舞台で飛躍を目指す。