県高校総合体育大会最終日は1日、各地で行われ、バスケットボール女子は小禄が初優勝を果たし、男子は豊見城が3連覇を成し遂げた。
女子バスケットボールは決勝リーグで3校が2勝1敗で並び、直接対決の得失点差で小禄が初の頂点に立った。大嶺華主将は「全勝優勝できなくて少し悔しい」と本音を漏らしたが、同校の新たな歴史を切り開き「先輩たちに応援してもらっている。恩返しができた」と頬を緩めた。
決勝リーグの最終第3戦は那覇商に9点差で敗れたが、随所に持ち味を表現した。豊富な運動量で激しい守備やリバウンドを強みとする相手に対し、負けじとボックスアウトで体を張った。攻撃でも積極的にドライブを仕掛けてファウルを誘った。平安拓也監督は「優勝するための戦い方をしっかりしてくれた」と及第点を付けた。
攻撃をコントロールした金城実李は「落ち着いて、焦らずに1本つくる意識だった」と振り返る。チーム内では高身長の166センチの体を生かし、内外から得点を重ね、リバウンドでも存在感を発揮。大型の選手が多い全国に向け「パス回しをうまくして、シュートまで持っていきたい」と統率力をさらに磨く決意だ。
「自分たちはまだ体力がない」と改善点を見詰める大嶺は「いいチームをつくり、ベスト8に入りたい」と目標を定めた。
(長嶺真輝)
司令塔松田、高い統率力 豊見城、緩急意識し3連覇
全勝同士の対決となったバスケットボール男子決勝リーグの最終戦。豊見城は新人、小橋川杯で敗れた美来工科の速いテンポを封じるため、ハーフコートのバスケを徹底する。2年生の司令塔、松田悠之介が「速攻に行く時としっかり攻撃をつくる時で緩急を意識した」と高い統率力を発揮し、前半から優位に立って3連覇を達成した。
守備では中村仙汰が技術の高い相手のエースガードを徹底マーク。1月の小橋川杯以降、コロナ禍で満足に練習できない時も走り込みを続け「以前より走れたし、粘り強く守れた」と成長を実感した様子だった。