米軍不時着ヘリが離陸 津堅島から自力で普天間へ 米大佐きょう来島


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修理を終え、不時着した畑地から普天間飛行場へ向かうUH1ヘリ=7日午前11時49分、うるま市の津堅島(大城直也撮影)

 【津堅島=うるま】米軍普天間飛行場所属のUH1Y多用途ヘリがうるま市の津堅島に不時着した事故で、事故機は7日、米海兵隊による修理を終えて自力で飛行し、普天間飛行場に戻った。米海兵隊は「5日にも修理が完了する」と本紙取材などに回答していたが、機体の離陸が遅れたことについて「週末の天候の影響」と答えた。 

 在沖米海兵隊は沖縄防衛局を通じ、津堅公民館で玉城盛哲区長と面談する意向を示した。8日、米海兵隊太平洋基地政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐が訪問するとみられる。

 不時着現場となった民間地の畑では、7日も早朝から米兵らが事故機を修理した。午前11時15分ごろに回転翼を始動し、午前11時49分に離陸。普天間飛行場に午後0時6分に着陸、駐機場に移動した。その後は事故機とは別のヘリが飛行場と津堅島を複数回往復し、人員や物資を運び出した。

 中村正人うるま市長は事故について、「一歩間違えば大惨事になっていた」と述べ、あらためて米軍に事故原因の究明を求めた。

 県は8日に沖縄防衛局の田中利則局長と外務省沖縄事務所の橋本尚文沖縄担当大使を呼び、抗議する。謝花喜一郎副知事が事故原因の究明や再発防止などを求める。

 沖縄防衛局は補償について、本紙の取材に「現時点で被害は確認されていないが、地主などから要望があれば適切に対応する」と答えた。その上で「米側に対し安全確保に万全を期すよう厳に求める」とした。

 在沖米海兵隊は「修理と飛行前点検を完了し、事故なく普天間飛行場に帰投した」と回答した。