「ゴミと理性は捨てないでね」不法投棄根絶で看板 今帰仁村仲宗根区


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不法投棄を根絶し、地域の環境美化を呼び掛ける看板の完成を喜ぶ玉城薫さん(左)とやんばるの絵描き運天肇さん=4日、今帰仁村仲宗根区

 今帰仁村仲宗根区では、道路が改良工事などで拡張整備され、利便性が良くなったが、近隣の住民らは数年前から死角部分になった場所での不法投棄ごみに困っている。生ごみなども捨てられハエや虫などもわき、冷蔵庫やソファが投棄されたこともある。

 そこで近くで「食堂なーはー屋」を営む世話役の玉城薫さんを中心に撤去作業をした。

 これをきっかけに環境美化の徹底を強化しようと有志が立ち上がった。周辺の排水溝のヘドロの除去も3日間かけて取り組んだ。今後の不法投棄根絶を呼び掛けようと、4日には看板設置式を行った。

 玉城さんが同村のやんばるの画家・運天肇さんに依頼し、快諾を得た。看板には、手を合わせた人物の前に「ゴミと理性は捨てないでね」と書かれ、運天さんは
「気持ちが伝わって、今後はどこにもごみの無い村にしたい」と話した。

 セレモニーが行われ、近隣の飲食店の方々も距離を取って見守り、役場の担当者がソフトドリンクを差し入れてねぎらい、乾杯の音頭を取った。

 玉城さんがフンジャー(フンジャーとは仲宗根)商店街の合言葉として(1)命あるかぎり幸せになろう(2)二度と愚痴は言わない(意見はOK)(3)酒酔い運転は絶対にしないさせない(4)死ぬまでコロナには負けない(5)ごみと理性は捨てない―という五つの誓いを作った。

 玉城さんは「時期が来たらこの不法投棄があった広場で職場対抗カラオケなど、たくさんの方が笑顔になる交流をしたい」と笑いながら話した。
 (新城孝博通信員)