【本部】沖縄美ら海水族館(本部町)は22日、飼育するジンベエザメ2頭のうち、雌の1頭が死んだと発表した。12日から健康管理上の理由で海上いけすに移動しており、17日に死んだのが確認された。水族館で13年2カ月飼育され、国内で最も長く飼育された「雌」のジンベエザメだった。死因はあごの骨格構造の異常により、摂餌障害などを引き起こしたためとみられる。
水族館での飼育開始以前からあごの骨格構造に異常があり、成長とともに悪化した。超音波画像診断で胃と腸をつなぐ器官にねじれなどの異常が見つかった。取り入れた餌が消化器官内で停滞し、十分な量の栄養を腸で吸収することが困難であったとみられる。
死んだ個体は1カ月ほど前から摂餌が不安定になる症状が出ており、体力低下の傾向が血液検査などの数値で確認された。その後、水族館の医療チームによる治療が行われていた。
水族館管理部魚類課の松本瑠偉課長は「最も長く飼育できた雌の個体で、残念ながら死んでしてしまったが、これまで繁殖機構など生態解明に大きく貢献してくれた」と述べた。
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