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「すごい」「きれい」…島の小学生が海洋学習 楽しみながら環境学ぶ 本部・瀬底小


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シュノーケリング体験を楽しむ瀬底小の児童ら=2日、瀬底島北側にあるダイビングポイント「クマノミ山」

 【本部】本部町立瀬底小学校(島袋ゆかり校長)は本年度から、「私たちの暮らしとサンゴ礁」をテーマに海洋学習を独自に進めている。5、6年生を対象に年25時間確保し、地域の人々と関わりながらサンゴの生態や環境問題などを学ぶ。2日は地域のダイビング業者協力の下、シュノーケリングを体験した。子どもたちは地元の海の豊かさ、地域の人々と海との深いつながりを感じていた。

 「島の恵まれた環境を知り、島の将来を考えるきっかけになってほしい」(島袋校長)との思いから海洋学習を企画した。本年度、海をテーマにした学びを支援する助成制度「海洋教育パイオニアスクール」(主催・日本財団、東京大学海洋教育研究センター、笹川平和財団海洋政策研究所)に認定された。

 児童らはこれまで、北部地域で問題となっている赤土流出や、漂着ごみなどについて学んだ。2日のダイビングポイントは瀬底島北側に位置する「クマノミ山」。海底はテーブルサンゴやソフトコーラルでびっしり覆われている。

 子どもたちは目を輝かせて「すごい」「きれい」と感動する一方、上間徠愛さん(6年)は「サンゴにごみが引っかかっているのを見てショックだった。きれいな海だけど、環境問題も身近にある」と述べた。

 児童らは今後、海に関係する人々を取材する予定で、取材した内容を基に島の将来について話し合う場を設ける。コーディネーターでエコツアーガイドの千野精一郎さんは「いろいろな話を聞いて、良い地域のつくり方を学んでほしい」と願った。