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スイカの多様性、品種によって味も違い かりゆしすいか農園経営・上間泉穂<仕事の余白>


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上間泉穂氏

 7月にでもなると「スイカの季節がやってきたー、夏といえばスイカ!」と言われる。しかし、全国各地でスイカは作られており、それぞれでスイカの旬の季節が違う。沖縄では1年中スイカ栽培が行われており、最も美味(おい)しい季節は4、5月なのだ。

 1年中? 旬は春? それだけでびっくりするのではないだろうか。私も嫁いだばかりの頃「旦那さんは夏が終わったら仕事何しているの?」とよく聞かれた。沖縄でもスイカといえば、夏が旬と思っている方が多いのではないだろうか。

 他にもスイカ作りを始めて驚いたことがたくさんある。その一つがスイカにも多くの品種があることだ。大玉・中玉・小玉品種と大きさだけでも3個に分かれ、中身の色が赤、黄、オレンジ、白などたくさんある。種まで小さくて食べることのできる品種まである。これは「ピノ・ガール」というスイカで、私も小玉スイカの中で一番好きな品種だ。

 スーパーでもりんごに「ふじ・つがる・王林」など品種名が書かれて売られるように、スイカも品種を気にして販売してもらえるようになったら面白いなと思う。

 品種によって食べ比べをしてみると味は全然違うので、品種を調べて購入するのも一つの楽しみになってほしい。私はそういう楽しみを農家になって知ったので、それをお客さまにも知ってもらいたく、販売する時は品種名も伝える。季節によっても栽培できる品種は異なるのだ。