知念、悲願の決勝へ一歩届かず 初回に持ち味<高校野球2021>


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知念―中部商 1回1死、仲里洸哉の出塁に歓喜する知念ベンチ=17日、沖縄セルラースタジアム那覇(大城直也撮影)

 一回表に2点の先制パンチを食らった知念は負けじとその裏、長短打を絡め1点を奪い返した。接戦の展開を思わせたが、徐々に調子を上げてきた中部商の先発投手を打ち崩せない。打開策を見いだせないまま引き離され悔しい敗退。念願の決勝にあと一歩届かなかった。

 勝機は序盤と見ていた。相手の出はなをくじく攻撃で自分たちのペースに持って行く。「初回に1点を取るぞ」。2番仲里洸哉と3番嘉数歩は互いに鼓舞して打席に向かい、左前打と右中間への二塁打で好機をつくった。内野ゴロの間に仲里が生還。上位が打線をつなぐ持ち味を発揮した。

 1年秋から先発入りした仲里。しかし昨年10月に左足の靱帯(じんたい)を断裂する大けがで離脱した。大会1週間前から本格的に練習に合流し、復帰は3回戦の前原戦だった。
 準々決勝の具志川商戦は先発出場を果たし、3安打で勝利に貢献。好打の感覚を残して、準決勝は初回の攻撃の口火を切った。勝利を逃したが「みんなが戻ってくるの信じて待ってくれた。試合に出ることができて楽しかった」。仲間に感謝し、うれしさと悔しさで目を赤くした。

(謝花史哲)

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