辺野古弾薬庫の崖崩れ2年近く放置 防衛局「引き続き注視」


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崖崩れが起きた米軍辺野古弾薬庫の沿岸。2年近く対策工事が施されず、地肌がむき出の状態となっている=15日、名護市辺野古(沖縄ドローンプロジェクト提供)

 【名護】市民団体「沖縄ドローンプロジェクト」は15日、2019年に名護市の大浦湾に面する米軍辺野古弾薬庫付近で確認された崖崩れの現場を、小型無人機(ドローン)で撮影した。海上で監視活動を展開する市民によると、対策工事は施されておらず地肌はむき出しのままだった。斜面は少しずつ崩れ砂浜に土砂が堆積しているという。市民らは「少しずつ崩れている。米軍や防衛局は何の対策もしていない。大丈夫なのか」と対応を疑問視した。

 船長の大畑豊さん(57)は「崩れてしまわないか不安だ。対策してほしい」と述べた。

 崖崩れは19年9月までに、基地提供区域を示すフェンスのすぐそばで、広範囲にわたり起きた。むき出しとなった地肌の上部は現在、水が流れたことなどで生じた溝が確認できた。

 沖縄防衛局は「7日と20日に現場を確認したが、さらなる崩落は発生しておらず、一昨年に崩落した土砂等は施設区域内にとどまっていた。引き続き現地の状況を注視したい」と述べた。