沖縄・奄美世界遺産 玉城知事「千年先まで残す」 保全取り組み強化へ


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くす玉を割って世界自然遺産登録を喜ぶ玉城デニー知事(右)=26日、県庁

 沖縄・奄美の世界自然遺産登録が決定する瞬間を見ようと、県庁で26日、「世界自然遺産登録視聴会」が開かれ、玉城デニー知事らが審査結果を見守った。ユーチューブでつないだ画面で登録決定の瞬間が映し出されると、玉城知事は「よし、やった」と、拍手で喜びを表現。自然遺産登録後も、固有種の保護や、観光管理が求められることから「百年千年先まで、貴重な自然遺産を残していく」と強調し、環境保全への取り組みを強化していく考えを語った。

 視聴会は国頭三村や竹富町のほか、環境省、鹿児島県などをオンラインでつないだ。

 鹿児島県の塩田康一知事から「自然遺産登録を機に、沖縄県と鹿児島県との交流がますます盛んになることを願う」と伝えられると、玉城知事は画面を見つめつつ、大きくうなずき、喜びを分かち合った。

 試聴会後に記者会見を開いた玉城知事は、外来種対策や固有種の交通事故対策に取り組んできたことなどを説明しつつ、「この貴重な自然環境を将来に引き継いでいくため、引き続き、世界自然遺産にふさわしい持続可能な地域づくりを地元の方々とも連携して取り組んでいきたい」と強調した。

 米軍北部訓練場の返還跡地で廃棄物などが見つかっている問題については「国が責任を持って米軍と協力し、調査や速やかな廃棄物除去の取り組みを行うことを要請している。米軍にも環境を保全し、保護する沖縄県の取り組みに協力してほしい」と語った。

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