【知事一問一答】水温高い時期「サンゴにダメージ与える」 移植強行に憤り


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辺野古新基地建設に伴うサンゴ移植を巡り、国の是正指示に従い、移植申請を許可すると発表した玉城デニー県知事=28日、県庁

 29日の記者会見で、沖縄防衛局のサンゴ移植作業着手に関する玉城デニー知事と報道陣のやりとりは次の通り。

Q.防衛局が移植作業を始めたことへの見解は。

 「(移植許可の条件で避けるよう求めていた)水温の高い時期で(の移植で)、サンゴに対してダメージを与えるような状況であり、私からすると、水産資源保護に全くかなっていない。強く抗議せざるを得ない」

Q.行政指導については。

 「附款(ふかん)(条件)に従ってくれという行政指導は発する必要があると思うが、どのような手続きに入るかは詳細を確認してからだ」

Q.防衛局から県への情報の内容は。

 「われわれも連絡を受けていなかった。報道やマスコミからの問い合わせを受けて防衛局に事実確認すると、『午後から移植作業を開始した』(と報告があった)」

 「高水温期や繁殖期、台風時期を避けるという附款(ふかん)をどう考えるか尋ねたところ、『適切に守られていると考えている』と返答があった」

Q.事前に防衛局から連絡がなかった。

 「『許可を受けたから勝手にやっていい』と、(防衛局が)勝手に解釈をしたのは非常に遺憾だ」

Q.水温などについて県が現場で確認する予定は。

 「明日(30日)にも、状況について確認するよう部局に指示を出したい」