企業から採用に関して多く寄せられる相談は?…「レンアイ型採用メソッド」を提唱し、企業へのセミナーや求職者への採用支援を実施している「ファンシップ」代表取締役の小宮仁至さんが教えてくれました。
Q.今年度に入って一番多く寄せられる相談は?
A.新規事業控えた相談、求人の出し方…
相変わらずさまざまなご相談がございます。「求人広告の書き方や出し方を教えてほしい」という相談もあれば「新規事業を始めるから、今のうちに採用の仕組みを整えておきたい」という相談。
私の独自メソッドである「レンアイ型Ⓡ採用」を「県外でやってみたいのだけど教えてくれないか?」という相談までありました。
全ての企業が採用を控えているわけではなく、次の展開を見据えている企業、コロナだからこそ忙しくなっている企業もあると身をもって感じています。
Q.コロナ前と後で相談内容に変化はありますか?
A.質的マッチングを求める声が増加
コロナ禍ですっかり人が余っている…とはなっておらず、相変わらず企業から「人材不足だ」という相談が続いています。
ただ、「誰でもいい。働き手としての雇用がしたい」という相談から「自社にピッタリな人材はどこにいますか」というような質的マッチングを求める声が多くなっている点は変化した点だと言えるかもしれません。
採用市場は流動化しています。求人メディアやハローワークなどに登録していない潜在的な求職者といかにつながるか、が重要になっていくとみています。
Q.8月、そろそろ採用が落ち着く頃?企業の採用傾向は?
A.沖縄では季節と採用はあまり関係ない
いわゆるニュースになりやすい新卒採用のスケジュールや大企業の採用動向と、沖縄の多くの中小零細企業の実態は違います。春だから採用する、夏だから落ち着く、といったことはあまりありません。
「比嘉さんが退職するから求人しなきゃ」という個別の事情がダイレクトに影響するのが、リアルな現場です。
困ってから採用活動をし始める企業が多いため、後手後手に回り、採用に多大なコストをかけてしまうのが課題ですね。
◇執筆者プロフィル
小宮 仁至(こみや ひとし) ファンシップ株式会社 代表取締役
広告会社やWEBマーケティング会社を経て、2015年にファンシップ(株)を創業。2016年より「レンアイ型採用メソッド」を提唱し、企業へのセミナーや求職者への採用支援を実施している。
1979年生まれ 熊本県出身。うちな〜婿で2児の父。
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初回は特別版として、それぞれの分野で多く寄せられる質問やコロナ前後の変化について3人に聞きました。(毎月第2月曜掲載)