辺野古新基地建設抗議の男性が国を提訴 海保ボートと衝突でけが


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那覇地裁(資料写真)

名護市辺野古の新基地建設に抗議するためカヌーに乗って活動中、海上保安庁の硬式ゴムボートを体に衝突させられるなどしてけがを負ったとして、名護市の男性(78)が30日、国に対し約280万円の損害賠償を求め、那覇地裁に提訴した。

訴状によると4月15日、K8護岸近くで抗議行動をしていた千葉さんに、海保のゴムボート2隻が迫り、回避や減速をせずに衝突。「躊躇(ちゅうちょ)なく男性の体に照準を合わせて衝突させており、危険性と違法性は極めて重大だ」としている。

千葉さんは胸や首、頭にけがを負ったほか、頸椎(けいつい)捻挫でしびれなどの後遺症があるという。提訴後の記者会見で、男性は「私個人の問題ではない。他のメンバーも同じ目に遭うかもしれない」と話した。

第11管区海上保安本部は「訴状を確認していないためコメントは差し控える」としている。