名護市辺野古の新基地建設予定地に生息するサンゴ類の移植許可について防衛省が県の撤回に対抗措置を取る方針を固めたことに、玉城デニー沖縄県知事は2日朝の登庁時、報道陣の取材に「(防衛省は)自分たちで決まりを守っていないからなので、確認してみてもいいのではないか」と疑問を呈した。
防衛省は2日にも、県が移植許可を撤回したことを不服として、対抗措置として、行政不服審査法に基づき、農相に取り消しを求め審査請求する。
玉城知事は「県は海洋資源の保護のためにこの時期にサンゴ移植すべきではないという、防衛省自身が出した条件にのっとって許可した。彼ら自身が否定した形になっている」と強調した。
サンゴ移植を巡っては、国を相手取った訴訟で敗訴が確定した県が7月28日、移植を許可。高水温や台風の季節を避けることなどを条件としていた。防衛局が29日に移植を開始すると、県は30日、許可を撤回した。